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学ヘタ小説 たまにはいいでしょ 3
どのくらい放心していたのだろうか、気がつくと5限終了のチャイムが鳴っていた。
どうやら授業をさぼってしまっていたらしい、とフランシスは回らない頭で考えた。
そろそろ教室に戻るか、と彼はのろのろと立ち上がり、扉に向かう。ノブに手をかけたその時、ガタンッ、ともの凄い勢いで扉が開き、反動でおもいっきり部屋の中へと飛ばされる。
「おいてめぇ、ここで何してやがる?」
ドスの利いた声は紛れもなく会いたかったアーサーのもので、ワケが分からず動けずにいると、そのまま床へと押し付けられた。
どうやらアーサーはこちらが誰か気づいていないらしい、と覚醒しかけた脳が導き出し、必死に声を上げる。
「ちょっとアーサー、何すんの!?」
「フランシス?」
ようやく取り押さえている相手がフランシスだと気がついたアーサーの力が緩む。
「お前、さっきからこんなところで何やってんだよ。」
「うーん、優雅にサボタージュと決め込んでました。」
なるべくいつもと変わらない、ふざけた口調で返しておく。
ところがアーサーは、特徴的な眉をひそめて呆れたように、
「何が優雅だよ、お前すっげーひでえ顔してるぞ。」
「マジかよ・・・。」
アーサーに不調を見抜かれたことがさらに気分を低下させるが、その一方で会いたかった彼に会えたことでの安堵感が小さく広がる。
「お兄さんも、たまにはちょーっと疲れちゃうんだよね。」
結局はこういうことで、未来への漠然とした不安感だとか、みんなに頼られる気疲れとか、中々アーサーに会えなかったこととか、小さなことが積もり積もって疲れていただけなんだろう。胸の内が、すっと軽くなってゆく。
「誰だって、そんなことぐらいあるだろ・・・よく、わかんねぇけど。」
多少は心配してくれているんだろうアーサーがこちらをうかがっている。ふと、いいことを思いついたので実行してみることにした。
「ねぇアーサー、元気分けてー。」
前から思いっきり抱き締めると、不意打ちに固まったアーサーはフランシスの両の腕にすっぽりとおさまった。居心地悪そうに身じろぎして、それから遠慮がちにその背に腕を回す。
「俺にはあんまよくわかんねぇけど、まあ何か、とりあえず元気だせよ。」
「うん、ありがと。」
別に心配したワケじゃない、お前が沈んでると気持ち悪くておれが嫌だから、とかいつものテンプレのセリフを呟いて、アーサーはそのまま頭をフランシスの肩に乗せた。
腕の中のアーサーの感触が、胸のわだかまりをもう完全に溶かしきって、さらに温かい感覚で満たしてゆく。遠くで6限の開始のチャイムが響く。
「授業、始まったぜ。」
特に意味もなくフランシスが告げると、
「別に、たまにはいいだろ。」
その返答に、また小さく、期待が疼きだした。



一応完結です☆まだ付き合ってない設定なはずが、どうしてこうもイチャイチャ・・・(苦笑)
自分がされたらときめくシチュで書いたのがそもそもの間違いだわ、こりゃ。でもアーサーは無自覚に期待させるようなことばっかやって兄ちゃんを困らせればいいと思う。そして限界を超えた兄ちゃんにたっぷり以下略されればいいと思う。そしてあたしの頭は心底可哀そうだと思う(笑)